【要約】「ファクトフルネス」の意味とは?【書評】

こんにちは。shuheiです。

今回はオススメの本FUCTFULNESS(ファクトフルネス)について。

 

 

世界中でベストセラーになっている本書ですが、何がそんなにすごいのでしょうか

読んで、要約してみました。

この本は、情報を間違って解釈してしまう人間の本能に迫ったものです。

仕事や人生のあらゆる選択において、重要な姿勢だと感じました。

 

 

FUCTFULNESS(ファクトフルネス)とは

著者は医師であり公衆衛生学者でもあるハンス・ロスリング

TEDスピーカーとしても有名です。

 


How not to be ignorant about the world | Hans and Ola Rosling

 

『ファクトフルネス』は世界中でベストセラーになっており、

ビル・ゲイツオバマ大統領も絶賛する人気ぶりです。

 

【要約】

FACTFULLNESS(ファクトフルネス)とは、

「事実に基づく世界の見方をすること」です。

様々な情報が飛び交う現代で、データを正しく使い、世界を認識しよう、ということです。

当たり前のように聞こえますが、これが非常に難しいのです。

 

なぜかというと、人間はドラマチックなものに惹かれるから。

印象に残りやすいデータを無意識のうちに選んだり、

思い込みで判断したりしてしまうのです。

これは生物としての本能で、瞬時に危険を察知したり、万全の対策を取るためにそうしてしまうのです。

重要なのは、これは本能であり、逆らえないという点です。

 

そこで大切なのは、この本能について理解し、意識すること。

本書では10の本能を挙げ、その思い込みを取り払う対策が示されます。

この対策を実践していくことで、世界を正しく認識でき、

人生や仕事のあらゆる選択に役立つ、というのがこの本の趣旨です。

 

オススメ理由

(1)根本原因は人間の本能だった

この本の新しい点は、根本原因を突き詰め、人間の本能にたどり着いたところだと思います。

情報の扱いの大切さはこれまでも重要視されてきました。

しかし、その根本が分かっていなかったので、いつまでたっても間違いがなくならなかったのです。

 

例えば、TVニュースが偏った報道をしたり、視聴者を煽る表現がされる場合があります。

確かにメディアの中には質が低いものもあり、批判されるべきだと思います。

しかし、メディアがそのような表現をするのは、

視聴者の本能に訴えかけやすく、結果として視聴率も取れるからなのです。

視聴者の中にその本能がある限り、そういった報道はなくならないでしょう。

 

しかし、その本能(思い込み)に気づくことができれば、

ニュースの見方が変わります。

客観的な情報だけを取り出し、正しく分析し、自分に取り入れることができます。

これはニュースに限らずあらゆる情報の扱いにおいて役立つ姿勢です。

これがファクトフルネスが現代人にとって必須、とまで言われる理由ではないでしょうか。

 

(2)コロナ禍においても重要

この本ではしばしば伝染病についての知識が具体例として登場します。

未知の病気というのは、特に人間の本能を刺激し、思い込みをつくりやすいのです。

ですので、コロナウイルスの感染拡大が深刻になっている今こそ、読むべき本といえます。

 

毎日のように、コロナに関する新しい情報が飛び交っています。

メディアは人間の本能に訴えるために、ネガティブな側面や、恐ろしい事例を中心に報道することもあるでしょう。

そこで一歩引いて客観的にデータを解釈し、正しくリスクを評価することが重要です。

 

(3)著者の経験に基づく豊富な具体例

10の本能とその対策を説明するために、様々な具体例やデータが示されます。

そのどれもが自分の常識を覆すようなもので、目から鱗でした。

 

個人的に興味深かったのは、世界の人々の所得レベルは4段階に分けて捉えるべき、というものでした。

私たちは「先進国」「途上国」の枠組みで捉えてしまいがちですが、

実際にはそのような明確な分断はなく、4段階に連続的に渡っているのです。

レベル1(10億人): 1日の稼ぎが1ドルで、食事は粥のみ

レベル2(30億人): 稼ぎが4ドルで、かろうじてバケツや自転車などが使える

レベル3(20億人): 稼ぎが16ドルで、水道が使え、バイクに乗れる

レベル4(10億人): 稼ぎが32ドルで、蛇口からはお湯が出、車や飛行機にも乗る

 

私はレベル1と4の人がもっと多いイメージを持っていましたが、

実際はその中間がほとんどを占めているのです。

 

日本に暮らしているとレベル4が当たり前に感じてしまいます。

周りの影響を受けるのはしょうがないことですが、

たまにはこの事実を思い出すことで、地球全体の基準に目を向けようと思いました。

 

まとめ

・ファクトフルネスとは、事実に基づく世界の見方をすること

・思い込みの元になる人間の10の本能を知り、対策をとる

・人生や仕事のあらゆる場面で役に立つ

 

紹介し切れなかった10の本能について知り、

具体例を通して理解するために、ぜひ読んでみてください。