博士就活における研究内容のマッチング

こんにちは。化学系博士のshuheiです。

 

「博士卒で研究職に就く場合、企業に入ってもほぼ同じテーマの研究を続けるのかな・・・?」

「自分の専門が特殊だけど、マッチングする企業(部署)はあるのか・・・?」

 

博士卒で就活をする方は、こんな疑問を一度は抱くのではないかと思います。

今回は私の経験をもとに、研究のマッチングがどの程度重視されるのかについて、私の意見をまとめてみようと思います。

結論としては、マッチングはある程度重要ですが、企業は博士の研究遂行能力に期待するようになってきています。

 

 

マッチングしているに越したことはない

当たり前ですが、自分の専門がそのまま活かせるような研究が企業でもやられていれば一番いいです。

博士は初任給も高く、役職も修士卒のひとつ上から始まるケースが多いので、

企業側からすればなるべく即戦力になってもらいたいわけです。

 

もちろん企業での目的は利益の追求で、製品化して売る事がゴールですので、

大学の研究と全く同じであることはありません。

しかし、基礎研究の部門ではかなりアカデミアに近い形で研究している会社(部署)もあります。

そういった企業の研究内容は社外に出せないものも多いですが、

・企業ホームページ

・プレスリリース

・論文、特許

などを調べるとある程度分かります。

徹底的に企業研究し、自分が活躍できそうなところをピンポイントで狙って勝負するのもひとつの戦略です。

 

博士に期待するのは研究遂行能力

もちろん専門が近いことは重要です。

ただ、近年博士の採用が活発化してきているのは、

博士の研究遂行能力が徐々に評価されてきているからだと思います。

これからの時代、イノベーションを起こすために必要なのは、

与えられた問題を解く力ではなく、自ら問いを見つけ出していく力だと思います。

それができるのは、自らテーマを立てて世界に通用する研究をした経験のある博士、ということです。

 

企業に入ると、もちろんそれまで身に付けた知識がベースとなりますが、

日々新しいことを吸収し、勉強の連続だと思います。

企業人生が何十年もあることを考えると、博士課程の数年で得た知識はそれほど重要でないかもしれません。

それよりも、博士課程で身に付けた研究遂行能力に、企業は期待していると思います。

実際、博士出身の社員の方にお話を伺うと、学生時代と全く違う研究をしている方が多かったです。

 

博士選考で何を見られているか

では具体的に博士の選考はどのように行われるのでしょうか。

多くの企業でESと研究概要(A4 1~2ページにまとめたもの)による書類選考と、

適性検査webテストなど)の後、複数回の面接を経て採用となります。

まず書類選考の段階で所属している専攻や研究室、そして研究概要からある程度専門性が判断された上で、面接選考へと進みます。

 

面接には人事面接と技術面接がありますが、博士選考に関しては技術面接に重きをおいている企業が多いと思います。

技術面接というのは研究内容をこちらから説明した上で、技術系の社員に質問を受けるというものです。

そして、私の経験上、この時マッチングに関する質問は決して多くありませんでした

それよりも

・研究の背景、先行研究との違い

・新規性、工夫したところ

・研究結果がどう社会に役立つか

といった質問がほとんどでした。

 

これらの質問によって、

・研究内容を深く理解しているか

・簡潔に、論理的に話せるか

・コミュニケーション能力・プレゼン力

などをはかっているのだと思います。

 

形式は学会発表のような感じですが、

学会発表とは少し違うタイプの質問もありますので、

詳細な対策については別の記事でまとめようと思います。

 

企業にもよる

とはいえ、専門性のマッチングを重視するかどうかは、

企業によっても異なる印象を受けました。

はやりまだ博士に対して良いイメージを持っていない企業もあると思います。

せっかく博士号を取ったなら、博士の能力を評価してくれるところで働きたいですよね。

 

それではどうやってそんな企業を見つけるかというと、

まず、博士専用の早期選考を行っているかどうかは一つの指標になります。

近年特に大手化学メーカー・製薬メーカーで博士の早期選考が加速しています。

こういった企業は博士のポテンシャルに期待しているのだと思います。

また、こういった企業は博士の初任給も高く設定されていることが多いです。

 

そして、企業の方に直接聞くのも重要です。

どうしても博士の就活に関する情報は不足しがちなので、自分の足で説明会やOB訪問に積極的に出かけて、情報を取りに行きましょう。

博士がどのくらいの割合いて、どのように働いているかなどを聞けば、参考になります。

 

最後に

今回は研究内容のマッチングについてお伝えしました。

エントリーする会社を選ぶ際、マッチングという観点で迷うこともあるかもしれません。

個人的には、あまり悩まずに、自分が将来やりたいことを重視して選んだ方がいいかなと思います。

結果的にマッチングせずに不合格となるかもしれませんが、こればっかりは縁がなかったと思うしかありません。

企業がどんな専門の人を求めているかはその年の企業の状況によっても違いますしね。

 

この記事が少しでも参考になれば幸いです。